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天気師の少年

第1章 ホームレス始めます

「あちゃ~、逃げ出しちゃったか。キレイなおっぱいだ」

当然ながら服を着る間もなく上半身裸で走っていく風海のキレイな乳首をチラっと見て客の男は悦ぶ。

「もう」

客に触られていた店側の男はまた客の男の手をチミチミとする。

「野郎待ちやがれ。相当稼げそうなんだから逃がしゃしね~ぞ」

マスターと黒服のボーイが真っ赤な顔をして風海を追いかけていった。

「どっちも頑張って走れ~ 」
「きゃはは」

客の男と店側の男は愉快そうに笑って酒を飲んだ。愉快そうに笑ってはいるが風海には上手く逃げ切って欲しいというのが店側の男の本音である。風海みたいな可愛いコに入られたらお客さんが減る・・。

風海も必死に走るが、マスターたちは驚く程に早い。おそらく、風海のように土壇場になってイヤになって逃げたりする男のコも少なくないから追いかけるのは慣れていりのだろう。

もうすぐ追いつかれてしまう。
イヤだ、捕まりたくない。
風海が危険を感じて恐怖するなに反応するかのように空はゴロゴロと何かが起きるような恐ろしい唸り声を出し始めて稲光があちこちで光る。

「うわあっ」

風海が何かに足を取られて転んで、マスターたちが一気に駆け寄ろうとしたその時、突如としてマスターたちのすぐ側の車に落雷があり、車は爆発炎上した。その衝撃でマスターたちは吹っ飛んで倒れたところに火の粉が降り注いで大怪我を負った。

その隙に風海は必死に走って逃げ伸びた。

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