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テレフォン -約束-

第8章 冬の蝶




・・・・だけど


あの平日の知らなかった“まー君”の本当の姿を見た日を思い出しました


求心すればするほどに遠心に向かい

愛の継ぎ目も繋ぎ目も破損してしまい

手暗がりにしたダイヤモンドが輝きを失うように


軋み軋み軋む程に何より尊くアタシを愛していてくれているハズだった“まー君”はアタシに


何の通知もなく

何の相談もなく





契約を突然に解約をし

アタシに手渡した携帯電話を血の通わないモノにしました


・・・・シゴト帰りのアタシ

もう、アンテナが立たない待ち受け画面を見つめたまま


点滅している青信号で立ち止まり







「・・・・どうして?」

「・・・・なんで?」って

頬を寄せ合って笑っている二次元の2人の上に涙を落としました


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