
テレフォン -約束-
第9章 電脳世界
次の日だけは、シゴトを休みましたが、家にいると“まー君”を思い出して、泣いてしまうだけだったので今日は、シフト通りに出勤していました
“まー君”との携帯電話が息を吹き返してくれるんじゃないかって?
限りなくゼロに近い可能性を抱き何度も何度も画面を見つめましたが、やっぱり・・・・
・・・・なにより
解約した理由も言ってくれないことが、アタシをどん底にたたき落としました
アタシは自分の黒い携帯電話の待ち受け画面を開き“まー君”からの返信がこちらにもないことを確認して・・・・
ため息をつきました
「・・・・どうして?」
「・・・・なんで?」
悲しみの中の手持ちぶさたでした
“まー君”からの電話は鳴りません
少しでもと気晴らしのつもりで
指名が入るまでの時間潰しのつもりで
掲示板サイトへアクセスしました
“せせこま狭い嬢の部屋”のソファーに座り
“まー君”を想いながら
【甘い甘いミルクティ】を飲んでいたアタシは
偶然に〈テレフォン〉って名の
匿名の方が書くレポート作と出会いました
