
テレフォン -約束-
第2章 始まり
「もっとボディソープの泡を立てて、俺の身体の隅々まで洗ってよ…」と、面接の時よりも低い声が浴室にエコーする
採用に左右されることを理解してエコーが鼓膜に振動したままに動くアタシ
汚く白く丸みを帯びた虚像みたいな身体に纏わせた
綺麗でふわりと舞うような白いバブルを洗い流した
アタシも薄い白い裸になって、共用を容認されたシャワーを浴びた
・・・・温度が低くい
しかし、緊張を帯び、まとわりついた嫌な汗が洗い流され、幾分かそんな冷えた肌が、ココロをスッキリさせ
何より、黒色を塗り終えたように感じ、アタシは“平静”を完成させました
