
テレフォン -約束-
第2章 始まり
・・・・アタシは少し
躊躇(ためら)いと
恥じらいと
平静と深刻の中間地点で悩んだ・・・
唇の端を意識的に重力に逆らわせてつり上げた
それを意を決した自身への合図として、バスタオルと“急造した平静”を身体に巻き付けて、足取り軽くも重くもなくバスルームへ向かう
代表は全裸でシャワーを占有し、自分感覚の温度へ微調整しつつ、持参してきたであろうイソジンやボディソープを艶やかな床タイルに並べている
そんな光景…
“裸のシゴトなんだな”と改めて感じた
ココロを艶消し黒塗料で塗りつぶしてゆき、より一層、唇を重力に逆らわせました
