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テレフォン -約束-

第5章 原色の気球と花束と




《ねぇ、神様、幸せは落ちてませんか?

ねぇ、神様、アタシは、やっぱり汚れていますか?

ねぇ、神様、アタシは、誰を信じればいいですか?


ねぇ、神様、アタシも愛が欲しいよ


愛が欲しいよ


普通で優しい愛が欲しいよ》


ずっと、手を握ってくれている由井さんの横で


アタシは、あの日を思い出していました


やっぱり、涙腺は“由井さんへの母性”よりも刺激されたけど、由井さんを驚かせたくないアタシは…


今度は強く握り返して涙を堪えていました



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