
テレフォン -約束-
第5章 原色の気球と花束と
執拗なアタシの湿地への愛撫
アタシは久しぶりに裸の“りお”になりました
ホッチキスでベッドに止められたみたいに
アタシは普通の女の子で、男を感じていました
迂路を辿るようなココロと身体の傷口を哀れみ、愛しみ、舐めるように
アナタは夢中で優しく舌を這わしてくれました
そんなアナタが嬉しくて
そんなアナタを感じたくて
アタシの香りが残る唇を引き寄せてキスを交わして…
交わして…
交わして…
・・・・ねぇ、
・・・・ねぇ、ねぇ、
アタシが好き?って、聞きました
アナタは夢中で“好き”って何度も呟いて、アタシの唇も乳首も湿地にも舌を這わして答えてくれました
瓦礫の山での売り買いの
芽の出ぬハズのあの日のマネキンのようなガラクタみたいな愛だとしても
アタシは幸せを感じました
アナタに埋められて女の子として感じました
運命を突き動かしたようなエクスタシー
アタシはアナタにしがみつきました
アナタの唇を貪り続けました
・・・・ねぇ、ねぇ、
今夜のアタシ…
凄く凄く幸せ
