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Happiness day

第19章 Do you…?

食後、全ての箱を開けテーブルに並べた

智はその中から一粒を選び、ポイっと口に放り込む

口をモゴモゴと動かしたあと、目を見開いた

「おー!流石にハイブランドのチョコは味が違うなぁ」

「これ、高いの?」

「チョコレートと言えば誰もが知ってるメーカーだぞ?」

「俺は知らないけど…」

チョコレートを作ってる会社なんて、子供の頃から食ってるお菓子メーカーしか知らん

「今までだって貰ってんだろ」

「貰ってたって、そんなのイチイチ調べないよ
食ってうまけりゃそれでいい」

「お返し返す時どうしてたんだよ
貰った物の値段も知らずに返してたのか?」

「返す物ってクッキーとかマシュマロだろ?
そんなに高価な物売ってないじゃん
大きい箱の詰め合わせで返されても嫌だろ」

「それは嫌かも…
だったら食べ物以外の物で返そうとか考えなかった?」

「え〜、そんなの考えた事ないよ」

「ははっ!そんなんじゃ、翔にお返しを貰っても期待する女性はいないわな」

「どういう物贈ったら期待されるんだ?」

今後の参考に聞いておこう
間違ってもそれを贈らないようにしないと…

「女性モノの下着、とか?
あとは『お礼に食事でもどう?』とか誘ったら期待されんだろうな」

「そんなのっ、どっちもしないよっ!」

「だろうな」

智がニコリと微笑んだ

なんだよ…馬鹿にしてんのか?

「そんな顔してないで、翔も食えよ。ほら、美味いぞ?」

智が一粒摘み、俺の口に入れる

「…うまい」

「だろ?」

智がもう一粒摘み口に入れた

「これもうまっ!」

嬉しそうにチョコを頬張る智

「本命から美味いチョコ貰えるといいな」

「ん?」

「だって今年は誰からも貰って来なかったじゃん
好きな人からしか本命チョコは受け取らないんだろ?」

「あ〜、まぁそうだけど…
好きな人から貰えるなら、やっすい板チョコでも、駄菓子のチョコでも嬉しいけどね」

優しく微笑む智に、また胸がズキっとした

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