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Happiness day

第19章 Do you…?

「ふふっ…今は男性モノでも凄いやつあるから、楽しみにしててよ」

「へっ…な、なに言って!」

凄いのってなんだよっ!
そんなの履かせてどうしようって言うんだよっ!

「お楽しみは1ヶ月後に取っとくとして…」

智が意味ありげにニコッと笑う

だからお楽しみって何!
そもそも、俺へのお返しなのに、何で智が楽しみにするんだよ!

「今はもう少し、しあわせ味わいたいな」

智が俺の手からマグカップを取った

「あ…ごめん…」

ずっと俺が持ったままだったから、飲めなかったんだ

と、思ったのに、智はホットチョコを飲まずにマグカップをテーブルに置いた

「智?……あっ…」

疑問に思って智を見ると、俺の左頬に智の手がそっと添えられた

触れられた場所が異常に熱い

「翔…好きだよ…」

優しい笑顔とチョコレートよりも甘い声…

こんな事されたら、女の子じゃなくても蕩けちゃうじゃん

「智…」

俺もしあわせ味わいたい…

求めるように智の名を呼べば、フッと笑った智が近付いてくる

瞳を閉じて、そのしあわせを受け止めた


智が何を楽しみにしてるかわからないけどさ
世話して貰ったお礼はちゃんとするから…

怪我が治るまで、もう少し待っててよね。


〈end〉

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