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Happiness day

第25章 夏疾風

待ちに待った山の日

本日快晴!絶好のアスレチック日和

なんだけど…
思っていた通り、翔くんはあまり運動は得意ではないらしい

真剣な表情でロープに捕まり、足はプルプルと震え
とてもゆっくりなペースでアスレチックを進んで行く

必死で頑張る翔くんは可愛いんだけど
やっぱり心配…

「大丈夫?翔くん」

「だ、だいじょ、ぶ…」

本人が頑張ってるのに止めるのもなぁ…

今、俺が翔くんにしてあげられる事…
それは、翔くんをゆっくり行かせてあげる為に、俺が翔くんの後から、少し距離をおいて着いていく

他の人が後に控えていたら
翔くん、落ち着かないだろうからな


あと一つを残して、ここまでなんとか全てクリア

「はぁ…」

「疲れたよね?あとひとつだから、頑張って?」

「う、うん…」

翔くんの声が少し堅い…相当疲れたんだな

顔色も悪い?
でも、最後はジップラインだから、滑り降りて行くだけ…

体力は使わないし、あの景色を見たら、気分も晴れるだろう

「さ、智くん…先に行ってくれる?」

これは係の人が1人ずつ誘導してくれるから、後ろから急かされる事もない

俺が先でも問題ないな

「うん、いいよ。下で待ってるね」

「…うん」

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