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Happiness day

第27章 movin’ on

「お願い!付き合ってよ」

俺の目の前で、両手を合わせ必死に頼み込んでるのは、大学時代からの友人である雅紀

折角の休日、コイツのLINEで目が覚め
その後、強引に我が家に押しかけてきた

「やだ…」

学生時代から付き合いのあるコイツの願いを一蹴出来る俺は
人間として、どこか欠落しているのだろうか…

「なんでぇ?」

「なんでって…
そっちこそ、なんで俺なんだよ
俺よりも相応しいヤツ、いくらでもいるだろうが」

雅紀はとても良いヤツだ
交友関係も広い
敢えて俺をチョイスしなくても、いくらでもソレに付き合ってくれる人なんている

「翔ちゃんがいいんだもん
翔ちゃんなら、冷静に判断してくれそう」

「それは内容によるよ
どっちの犬がいいかなんて、俺にはわからない」

そう…雅紀が『付き合って』と言ってるのは、雅紀が飼う犬を選び切れないから
その場に付き合って欲しいとの事

雅紀は大の動物好き
それでも今までペットは飼っていなかった

今になって、ペットを飼おうとしているのは
2ヶ月程前に動物愛護センターを訪れたのがキッカケ

前々から気になってた場所だったらしく
見学に行ってみたら、そこで保護された犬の里親を募集している事を知った

元の飼い主の様々な事情で飼えなくなった犬たち…

その子たちを見て、一緒に暮らしたいと思ったんだそうだ…雅紀らしい

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