テキストサイズ

Happiness day

第27章 movin’ on

「でもジュンは?
ジュンだって、いつもはこんな事しないよ?」

「ジュンには、俺がちゃんとしつけてるからね
今日はカズが一緒だったから、はしゃいじゃったんだろ?」

「え?しつけ?何を?」

「ん?そりゃ、決まってる…
『翔は俺のだから、キスしちゃダメだぞ?』ってね」

「そんな事教えてたの?いつのまに…」

「ふたりがここに来てからすぐ。
飼い始めた頃は、ジュンに顔を舐められてただろ?」

確かにそうだ…
ジュンが成長したからやめたのかと思ってたけど、智がしつけしてたんだ

「しつけは大切だからね
愛情を掛けるのと、甘やかすのは違うから
ダメなもんはダメって教えないと」

「大野さん、独占欲〜」

「んふっ、そりゃあね?
愛情掛けて育てる子は沢山いるけど
俺のパートナーは翔だけだから…翔は特別大切な存在なんだよ」

「智…」

智がどれだけ動物たちを可愛がっているか知ってるだけに
『特別大切な存在』なんて言われたら、胸がきゅんとしちゃうじゃん…

「もぉ…見せつけないでよぉ〜
ジュン〜、今日は3人だけでお出掛けしようか?
パパとママはふたりでラブラブしたいみた〜い」

「そ、そんなことないからっ!
ジュン、一緒に出掛けるからね?」

「ワンッ」

「そうだぞ?ママとはさっき、夜イチャイチャする約束したから、昼間は一緒に遊ぼうな」

「智っ、余計なこと言わないでいいから、早くリード付けてよ」

「いいなぁ…イチャイチャだって…
カズ〜、俺も早くイチャイチャ出来るママ見つけるからなぁ」

「雅紀も!馬鹿なこと言ってないで、もう行くよ!」

玄関のドアを開けるとみんなの楽しそうな声が響く

「「はーい」」「「ワンッ!」」

しあわせな日々をくれたみんなと一緒に、また今日もしあわせな一日を過ごす…

みんなと過ごしたこの時間は、一生、しあわせな記憶として残ることだろう。


〈end〉

ストーリーメニュー

TOPTOPへ