Happiness day
第28章 Crasy Moon ~キミ•ハ•ムテキ~
「…しおん」
彼女に近付いて声を掛ける
ゆっくりと振り返った彼女の瞳は、憂いを含んでいた
…そんな顔させたくないのに
「ごめんな?長い事付き合わせて…
もう帰ろ?」
『おわったの?』
しおんの口が動く
「いいや…終わってないけど、今日はこれ以上は無理だから…
しおんにも、嫌な思いさせちゃったし…」
もう苦笑いしか出ない
『ちがう』
「違う?何が?」
『……ごめんなさい』
瞼を伏せた彼女の頬に、ひとすじの涙が流れた
その涙の跡を月の光が照らす
フラれた俺がこんな事をしちゃ駄目だってわかってるのに
しおんが天女のように、空に昇って行ってしまいそうで
彼女が消えてしまわないように、その体を引き寄せ抱きしめた
「しおんが泣く必要はない…
悪いのは俺なんだから
俺がしおんを好きになったりしたから…」
俺の腕に抱きしめられたまま、しおんが静かに首を横に振る
そうだったのか…
今、わかったよ…パズルのピースが全て埋まった
「しおん、君の本当の気持ちが知りたい…
俺のこと嫌い?…それとも好き?」
俺の思い上がりなんかじゃないよね?
それなのに、しおんが素直に気持ちを言えないのには理由があるんだよな
ゆっくりと顔を上げたしおんが、哀しそうな瞳で俺を見つめる
その瞳からは『好き』が伝わって来る
嫌いならおとなしく抱かれてる必要はないんだ
嫌なら思いっきり突き飛ばして逃げる事が可能なんだから
だって君は…
「俺の気持ちを知ってから君が哀しそうにしているのは…
君が男、だから?」
彼女に近付いて声を掛ける
ゆっくりと振り返った彼女の瞳は、憂いを含んでいた
…そんな顔させたくないのに
「ごめんな?長い事付き合わせて…
もう帰ろ?」
『おわったの?』
しおんの口が動く
「いいや…終わってないけど、今日はこれ以上は無理だから…
しおんにも、嫌な思いさせちゃったし…」
もう苦笑いしか出ない
『ちがう』
「違う?何が?」
『……ごめんなさい』
瞼を伏せた彼女の頬に、ひとすじの涙が流れた
その涙の跡を月の光が照らす
フラれた俺がこんな事をしちゃ駄目だってわかってるのに
しおんが天女のように、空に昇って行ってしまいそうで
彼女が消えてしまわないように、その体を引き寄せ抱きしめた
「しおんが泣く必要はない…
悪いのは俺なんだから
俺がしおんを好きになったりしたから…」
俺の腕に抱きしめられたまま、しおんが静かに首を横に振る
そうだったのか…
今、わかったよ…パズルのピースが全て埋まった
「しおん、君の本当の気持ちが知りたい…
俺のこと嫌い?…それとも好き?」
俺の思い上がりなんかじゃないよね?
それなのに、しおんが素直に気持ちを言えないのには理由があるんだよな
ゆっくりと顔を上げたしおんが、哀しそうな瞳で俺を見つめる
その瞳からは『好き』が伝わって来る
嫌いならおとなしく抱かれてる必要はないんだ
嫌なら思いっきり突き飛ばして逃げる事が可能なんだから
だって君は…
「俺の気持ちを知ってから君が哀しそうにしているのは…
君が男、だから?」