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「翔くん、まだ時間大丈夫？」

「うん、大丈夫だよ？
帰る時間はわからないって伝えて来てるから」

「じゃあさ、初日の出見に行かない？」

「初日の出？どこで見るの？」

「初日の出って言ったらやっぱり海でしょ」

「海⁉︎行くっ！水平線からの日の出見てみたい！」

「よかった。近くに日の出が見られるスポットがあるらしいから、そこに行こう」

「うんっ」

電車に乗って2駅移動し
人影の少ない暗闇の中を、指を絡ませるようにして手を繋ぎ歩く

屋台巡りで時間は潰したけど
それでも日の出までは、まだまだ時間がある

海に向かう途中で24時間営業のファミレスを見つけた

「かなり気温も下がって来たし
少しファミレスで休もうか」

「そうだね、そうしよう」

満席とは言わないけど、若い人たちが多くいる店内

ケーキとドリンクバーのセットをオーダーした

「みんな日の出待ちの人たちかな?」

「だろうな。車で来る人も多いだろうから
きっと海には、もっと人がいるよ」

「僕、初日の出を海で見るの初めて。楽しみ〜」

「俺も初めてだよ」

「そうなの？誘ってくれたから、見たことあるのかと思った」

「ないない。あそこの神社を調べた時に、たまたまネットで情報を見つけたんだよ
だから、翔くんの都合が大丈夫なら行ってみたいと思ってさ」