
Liar × Lover
第4章 Adonis
「 ………今日の夜、会える?」
そんな中、先に沈黙を破ったのは
颯斗だった。
「 最近話す機会も無かったからさ…
ひさしぶりにゆっくり話したい。」
私は颯斗のその言葉に
少し苛立ちを覚えた。
話す機会が無い とか………
私は何度もその機会を作ろうとしたのに
それを無くしていたのは颯斗自身じゃん…。
けど、私も颯斗とはきちんと話がしておきたい。
「 分かった。いいよ。」
私が答えると、颯斗は
少し安心したような表情を浮かべた。
「 …ありがと。そしたら、講義が
終わったら連絡して。」
そう言い、彼は自分の教室へと向かっていった。
