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あなたが私の最高な人

第1章 Act.1

 ◆◇◆◇

 彼が、私の隣で笑っていた。
 これは夢だ。
 だって、現実の彼の心は私から離れてしまったのだから。

 でも、夢だと分かっていても、私は幸せだった。

 いっそのこと、このまま目覚めなければいい、なんて思ったけれど、私は意識を失う寸前、死神を見たのだから、現実に戻れるわけがない。

 ――死ぬ寸前に幸せな夢を見させてくれるなんてね……

 私も彼に向けて微笑み、彼の温もりを離すまいと抱き着いた。

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