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君の光になる。

第3章 初めての……。

 夕子と安倍は週に数回その駅で合っていた。
 
「立花さんって何でいつもニコニコ笑ってるんですか?」
 
 一番線のホームにあるベンチに腰掛ける。その右手の自動販売機が缶入の飲み物を落とす音がした。奥まった場所なのか、雑踏の音が少し小さくなった。
 
「ああ、亡くなった父が言うんです。『夕子は器量がよくないからいつも笑っていなさい』って。だから、私は……」
 
 安倍の声の聞こえる方向を見て、夕子は満面の笑みを見せた。

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