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女忍者(くのいち)忍者狩りに遭う。

第1章 一里塚で

 今にも雨粒が落ちてきそうな重苦しい雲が月を隠した。とても蒸し暑い夜だ。

 新しい時代が開け、将軍護衛役の職を解かれた甲賀《こうか》流忍者の小夜《さよ》は往くあてもなく江戸から離れようとしていた。仲間の忍者たちはほとんどが農民になり、その他は総理大臣の護衛、軍隊などで離散してしまった。
 

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