女忍者(くのいち)忍者狩りに遭う。
第1章 一里塚で
「お、おめえ、し……俺の手裏剣が……」
籠もった男の声に、私は小さく首を左右に振る。
「外したのか」
男はひょろリとした印象の割に切れ長の鋭い眼光。その眉間に深い皺が寄る。悔しそうに、チッっと男の舌が鳴った。
彼の腰元に目をやる。漆黒の鞘が見えた。重々しいその長さは一尺(三十センチ)ほどだ。
武器は脇差だけのようだ。それも中々の刀《もの》。将軍に仕えていたか。
安物の着流しの襟元から見えるその胸元には、筋肉の盛り上がりが見えた。
彼の手のひらはまだ私の両脚の間にあるが動きはない。小夜は筋肉が纏うその腕に沿い、そこに手を滑らせる。
「お兄さん、中々の刀《もの》をお持ちのようで……」
「おめえも大胆だな。まあ、ちょうどいい。よろしく頼むよ」
熱を帯びた男の声が笑みを含んでいた。
私は身体を男の側に捻って、男の捲くれた着物の帯の下辺りから片方の手を滑り込ませて探った。鍛えられた筋肉質の腹に滑らせる。腿の間にある男の塊を包み込む。
籠もった男の声に、私は小さく首を左右に振る。
「外したのか」
男はひょろリとした印象の割に切れ長の鋭い眼光。その眉間に深い皺が寄る。悔しそうに、チッっと男の舌が鳴った。
彼の腰元に目をやる。漆黒の鞘が見えた。重々しいその長さは一尺(三十センチ)ほどだ。
武器は脇差だけのようだ。それも中々の刀《もの》。将軍に仕えていたか。
安物の着流しの襟元から見えるその胸元には、筋肉の盛り上がりが見えた。
彼の手のひらはまだ私の両脚の間にあるが動きはない。小夜は筋肉が纏うその腕に沿い、そこに手を滑らせる。
「お兄さん、中々の刀《もの》をお持ちのようで……」
「おめえも大胆だな。まあ、ちょうどいい。よろしく頼むよ」
熱を帯びた男の声が笑みを含んでいた。
私は身体を男の側に捻って、男の捲くれた着物の帯の下辺りから片方の手を滑り込ませて探った。鍛えられた筋肉質の腹に滑らせる。腿の間にある男の塊を包み込む。