女忍者(くのいち)忍者狩りに遭う。
第2章 小さな茶屋
一里塚の麓の小さな茶屋の板の間に小夜は横たえられていた。
四畳半ほどのその部屋の中央には小さな囲炉裏があり、白くなった炭がパチパチと音を立てながら小さな茶瓶を温めている。白い粉が噴いたような木箱が何段にも重ねられている。茶の香ばしい香り。その香りの中に菓子の甘い香りが混じっている。
和紙でこしらえられた桜色の小さな花びらで飾られた障子戸が、左右に小さく開いている。紅色の野点《のだて》という大きな傘と柔らかそうな紅色の毛氈《もうせん》が敷いてある縁台の向こうに、行き交う人々を窺うことが出来た。
+★+
四畳半ほどのその部屋の中央には小さな囲炉裏があり、白くなった炭がパチパチと音を立てながら小さな茶瓶を温めている。白い粉が噴いたような木箱が何段にも重ねられている。茶の香ばしい香り。その香りの中に菓子の甘い香りが混じっている。
和紙でこしらえられた桜色の小さな花びらで飾られた障子戸が、左右に小さく開いている。紅色の野点《のだて》という大きな傘と柔らかそうな紅色の毛氈《もうせん》が敷いてある縁台の向こうに、行き交う人々を窺うことが出来た。
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