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チャイナドレス姿の女

第9章 聖戦(ジハード)

どうしたものかと思案しながら夜の街角を歩いていた。クリスマスも近い2016年12月の話だから存在無常を痛切に意識し、それに強く慟哭する点ではホームレスの私と何の違いもありはしないのであるが擦れ違う誰しも自分より幸せに見えた。

ホームレスに陥った己の状況を出エジプトの時のイスラエル人の状況と重ね合わせている私に必要なモノは「約束の地」と云う名前の異世界めいた場所だ。

草臥れたから公園のベンチを塒
(ねぐら)と定めて一寝入り。

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