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ヌードモデルは『ミス・キャンバス』になれるのか

第4章 美和の場合──バースデーヌード

高校2年の誕生日。

美和の入浴中に母親がスクール水着を脱衣所に置いていった。

風呂を終え、妥協の水着姿で父親の待つリビングに行き、開口一番に言った。
「ハダカがイヤというわけじゃないの。お父さんが撮るからイヤなの」

当時の本音だった。

言われた父親は、怒るわけでもなく、
そんな気がしてた、と小さな声で言った。

それで少し後悔に似た念がうまれたが、うまくフォローできず、そのまま定型の撮影となった。

ただし、直後に母親に手伝ってもらい、自分の部屋で全裸になってスリーサイズを測定した。

高校3年。

クラスメイトの女子だけで、海に行くことになった。

半数がビキニになるという。
試着のスマホ写真を見せる者もいた。

(私も……)

ビキニを買ってくれるなら、バースデー写真をそのビキニで撮ってもいいと、母親を通じて父親に伝えた。なかなかの策士である。

首尾よく予算が下りて、友人と待ち合わせてビキニを選んだ。シンプルな青にした。

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