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ヌードモデルは『ミス・キャンバス』になれるのか

第4章 美和の場合──バースデーヌード

その日のうちに、ビキニ姿の自撮りを友人に送ると、友人からはグラビアポーズをきめた黒ビキニの画像が来た。
[弟が撮ったんだよー]とキャプションされていた。

(撮ったほうが恥ずかしくなかったのか、こんなヒップを強調したポーズ)

とりあえず、バストを意識したセクシーポーズの自撮りを返しておいた。

そして本番の海では、あっという間に肌をさらすことに馴れてしまった。

夏休みが終わり、誕生日となった。

約束通りの露出で被写体となった。

伝統の直立ポーズを終えると、美和みずからが、せっかくだからセクシーポーズも撮ろうか、と提案した。
父親の返事を待たずに、彼女は膝立ちになり、のけぞった。

娘の豹変に戸惑いながらも、父親も追い立てられるようにシャッターを落とした。

海での開放的な気分とシンクロしたのか、露出を全く意識することなく気分は高揚し、さまざまな大胆ポーズをきめていった。

しかし、父親のひと言が──

いっそ、水着をとったらどうだ?

これで一気に醒めてしまった。

結局、直立ポーズの前と横のみを残して、他は全て削除させた。
お尻の写真とスリーサイズを欠く年となった。

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