ダブル不倫
第19章 誓いの儀式
奈々葉はぼんやりと目を開いた。
――ああ、私……。
耳を済ませる。
チッ……、チッ……という時計が秒を刻む音が奈々葉の頭の奥で反響していた。
毛足の短い毛布が掛けられていた。
腕が重い。奈々葉は自分の身体に触れた。下腹にある柔らかな茂みが汗ばんでいた。
――え、私……、は、裸……。
トクッ……。内ももに生温かいモノが溢れだす。指先でそこを探った。自分の鼻に指をかざす。指先に青草のような匂いの白い粘液が絡み付いている。
――ああ、私、部長と……。あの時、イッちゃって……。
コーヒーを入れる匂いと、ポコポコとサイホンにコーヒーが吸い込まれる音がどこかからした。
スッとベッドルームのドアが開いた。
「おう、目が覚めたか? それにしてもお前……」
里井が意味ありげな笑みを浮かべた。
「なんで笑うんですか? えっ、なんですか?」
「お前さあ、……」と里井が言ったあと、「お前、感じやすいのな」と奈々葉の耳元で囁いた。
「きゃっ、部長ぉ、恥ずかしい」
耳たぶが赤くなるのが分かる。
「だけど……ウレシイもんだよ。男は……、俺はまた悦ばせてあげようと思うんだ」
「嬉しい。私、あんなに優しいセックスは初めて……」
奈々葉は自分の胸に手のひらを当てた。
「……ああ、俺もかも知んないなあ。あんな大人のセックス。またしようぜ」
里井の無表情な目が少年のように笑った。
「もう、ヘンタイっ、部長のバカ……」
ちゅっ……。
奈々葉の額に里井の固い唇が落ちた。
「部長、ずっと、ずっと、私を笑わせてください」
「ああ、ずっと一緒に仲良く笑いながら暮らそうな」
――ああ、私……。
耳を済ませる。
チッ……、チッ……という時計が秒を刻む音が奈々葉の頭の奥で反響していた。
毛足の短い毛布が掛けられていた。
腕が重い。奈々葉は自分の身体に触れた。下腹にある柔らかな茂みが汗ばんでいた。
――え、私……、は、裸……。
トクッ……。内ももに生温かいモノが溢れだす。指先でそこを探った。自分の鼻に指をかざす。指先に青草のような匂いの白い粘液が絡み付いている。
――ああ、私、部長と……。あの時、イッちゃって……。
コーヒーを入れる匂いと、ポコポコとサイホンにコーヒーが吸い込まれる音がどこかからした。
スッとベッドルームのドアが開いた。
「おう、目が覚めたか? それにしてもお前……」
里井が意味ありげな笑みを浮かべた。
「なんで笑うんですか? えっ、なんですか?」
「お前さあ、……」と里井が言ったあと、「お前、感じやすいのな」と奈々葉の耳元で囁いた。
「きゃっ、部長ぉ、恥ずかしい」
耳たぶが赤くなるのが分かる。
「だけど……ウレシイもんだよ。男は……、俺はまた悦ばせてあげようと思うんだ」
「嬉しい。私、あんなに優しいセックスは初めて……」
奈々葉は自分の胸に手のひらを当てた。
「……ああ、俺もかも知んないなあ。あんな大人のセックス。またしようぜ」
里井の無表情な目が少年のように笑った。
「もう、ヘンタイっ、部長のバカ……」
ちゅっ……。
奈々葉の額に里井の固い唇が落ちた。
「部長、ずっと、ずっと、私を笑わせてください」
「ああ、ずっと一緒に仲良く笑いながら暮らそうな」