ダブル不倫
第9章 タオルハンカチ
午後十時五十七分。
奈々葉は自宅のある駅に降り立った。明かりが消えたショッピングモールを速足で歩いた。
駅の正面にある商店街を右手に見ながら歩く。閑静な住宅街だ。奈々葉の自宅の前には私鉄の高架が通っている以外は静かな場所だ。
交差点の向かい側の角にある「L」という水色の看板のコンビニは、奈々葉の自宅から三十秒くらいの場所だ。何気にそこを覗く。近くに大学があるため若い客で混雑しているそこは、時間のせいか客はまばらだった。
窓際にある雑誌のコーナーに見覚えのある顔が見えた。坂村美希だ。
――美希、なんでこんな時間に……。
美希の自宅は奈々葉の自宅から私鉄で三十分はかかる場所にあるはずだ。奈々葉は顔を伏せるようにして、自宅に向かった。
奈々葉は自宅のある駅に降り立った。明かりが消えたショッピングモールを速足で歩いた。
駅の正面にある商店街を右手に見ながら歩く。閑静な住宅街だ。奈々葉の自宅の前には私鉄の高架が通っている以外は静かな場所だ。
交差点の向かい側の角にある「L」という水色の看板のコンビニは、奈々葉の自宅から三十秒くらいの場所だ。何気にそこを覗く。近くに大学があるため若い客で混雑しているそこは、時間のせいか客はまばらだった。
窓際にある雑誌のコーナーに見覚えのある顔が見えた。坂村美希だ。
――美希、なんでこんな時間に……。
美希の自宅は奈々葉の自宅から私鉄で三十分はかかる場所にあるはずだ。奈々葉は顔を伏せるようにして、自宅に向かった。