テキストサイズ

妖艶乱

第3章 選ばれし女


女中が襖を開けると
また襖があった。
二人が襖の前に立つと
後ろの襖が閉まった。

悠喜が襖を開ける。

薄暗い明かりの中に
布団がひとつ敷いてあった。


悠喜が布団の上に座り、
繭子を引き寄せた。

ぎゅっと抱きしめ、
押し倒す。

「上、様…」

唇が重なる。

すると繭子の舌に
悠喜の舌が絡みはじめた。
繭子は驚いたが
すぐに受け入れた。

激しい接吻の音だけが響く。

くちゅ…ちゅ…くちゅ…

しゅるり、と
帯をほどく音がした。

繭子は恥ずかしさと
嬉しさで黙って見ていた。

着物の合わせめから
手が浸入し、繭子の胸に触れた。

「ひゃ…」

露になろうとすると
つい繭子は手で隠そうとした。

「いけないな…」

悠喜は帯をとり、
繭子の手を頭の上でしばった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ