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妖艶乱

第3章 選ばれし女


清子はうっとりと
悠喜の整った顔を見つめた。

「今日は…」

殿が呟くと女たちは
背中に力を入れ、
必死に殿を見つめた。

殿と目が会うたび
頬を染める女たち。

すると悠喜は繭子に近づき、
顎をそっと上に向けた。

顔を赤くし見つめる繭子。

「そなたにしよう」

繭子は深く頭を下げ、
立ち上がって
奥の間へ向かう殿の後ろを
歩き始める。

女たちは繭子へ
羨望の眼差しを向けた。

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