テキストサイズ

私、普通の恋愛は無理なんです。

第2章 プロローグ

 私は、坂村美希。

 私はターミナル駅近くの繁華街の一番奥にあるラブホに向かっていた。彼は榛名(はるな)スミト。取引先の地方銀行の行員だ。私の十メートルくらい前を彼が歩く。湿気を含んだ生暖かい風に背中を押されるようにして……。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ