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私、普通の恋愛は無理なんです。

第4章 妄想

 私は悶々としたままマンションに帰った。会社からこんなに真っ直ぐ帰るのは初めてかも知れない。

 蒸し暑い空気に迎えられた。ジワッと汗が滲む。
 
 イライラしていた。

 パンッ!

 リビングに置いたパンチングボールにパンチを喰らわせる。それはビュンとランダムに起き上がり、更に勢いをつけて向かってきた。私はボールから身をかわし、また、それを叩き倒した。

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