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who is the monster...?

第3章 暮夜


「...え?」

返事があると微塵も思わなかったなか、迷子か、と耳に響いた声に反射的に顔を上げるとそこには。

「...??迷子?って聞いたけど...大丈夫?」

質問に対し疑問符で返した俺に対し、少し困ったように小首を傾げる男が、いた。
夜にも負けない艶のある黒髪に、額を出した髪型。お洒落な名前があるんだろうけど、そういったものに疎い俺にはわからない。
優しげな黒目がちな瞳をしているが中性的なわけではなく、圧倒的に美形の男性だ。
座っているから余計になのか背もすらっと高いように思えるが、威圧感がないのはその瞳と先程かけられた言葉と声の柔らかさ、小首を傾げるようなしぐさからなのだろう。

「...あぁ、えっと..ごめん、迷子...多分ね..」

目の前の男に対し俺はようやく口を開き、困ったように苦笑いを浮かべながら答えた。

「たぶん??」

やっと返ってきた俺の答えにまた不思議そうに首を傾げながら、男はその場にしゃがみ、座っている俺に目線を合わせた。
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