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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第5章 怖いのに…

ちゅく、ちゅぷ…



あたし、自分から舌を絡ませてる…



「あ、はぁ…ン、はあっ!」



舌が離れると、お互いの混じり合った唾液がとろりと滴り落ちた。



「イイ顔」



志桜さんがあたしにささやくように言う。



ドクンドクンドクン…



あたしの鼓動はますます速くなる。



「あ…志桜さん…帰らなきゃ」



「そうだね。帰ろうか」



え…



少し、驚いてしまった。



志桜さんは微笑んだまま、あたしから離れる。



あ、れ…?



志桜さんは立ち上がり、あたしに手を伸ばした。



「大丈夫?立てる?」



「あ…はい」



あたしが手を伸ばすと、彼はその手を掴んでぎゅっと握りしめた。



食器を片付けて、あたしたちはリビング出る。



志桜さんが鍵をかけているあいだ、あたしは妙な気持ちでいた。



「どうかした?」



「え…?」



彼は鍵をかけたことを確認し、そのまま車へと移動する。



あたしはその後をついて行く。



だけど。



体、が…



疼いてる…



体の火照りが止まらない。



車に乗って帰る途中ずっと、あたしは悶々とした気持ちが止まらなかった。



違う…



認めたくない。



でも…








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