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ぼっち─選択はあなたに─

第15章 バトルトーナメント【4回戦】

『はい、皆さん! お待たせしました! 次は第四回戦、メキユ・ヨミギャク選手対ミトナツコ選手~……ってあれ? ミトナツコ選手がいない!?』

 会場がざわつく。
 リング場には確かに赤ずきんを被った女の子、メキユ・ヨミギャクしか立っていない。

『え~と、これはどういう……』

 司会者のユッキーメも頭を傾げていると、中央のモニター画面にパッと映像が映った。

『ユッキーメさ~ん! 聞こえますかぁ?』

 画面に映ったのはお笑い芸人のゲンブだった。

『えっ、ゲンブさんですか!?』

 するとモニターの画面が切り替わり、ミトナツコを大きな団扇であおぐウラユの姿が映し出された。

『ミトさん!? 一体何されてるんですか、そんなところで!』

『ま゜』

『え? 時間があったからウラユさんと温泉に行って来ましたですって?』

 確かに時間は十分あった。
 リアルでは約一ヶ月くらい…。

『ゆ゛け』

『え? 「どうですか? もう臭いませんよね?」って……モニターですからわかりませんよ~!』

 しかし団扇をあおいでるウラユの顔を見れば、臭いが取れてないことは一目瞭然だった。


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