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ぼっち─選択はあなたに─

第15章 バトルトーナメント【4回戦】

『お^ま"え'はも"う,しん^でい"る`』

「…っ!?」

 ミトナツコの発した言葉が、メキユの行動をストップさせた。

 包丁が頭に食い込んでいるものの、ミトナツコはまっすぐメキユを見つめ、そっと抱きしめる。

「……っ……」

 目に溢れる涙をためたメキユは号泣する。

ゲンブ「えっ……何が起きたのかさっぱり。ミトさん何て言ったの?」
ウラユ「わかんない……」

 それはメキユにしかわからない言葉だった。

 会場がざわつく。
 結局勝負はどうなったんだと外野が騒ぎ始めた。

『皆さ~ん、落ち着いてください! 今からメキユ・ヨミギャク選手に試合を続行するか、降参するか聞いてみますね!』

 司会者のユッキーメがマイクを持ってリング場に上がる。

『メキユ・ヨミギャク選手、試合を続行しますか? 降参しますか?』

 ユッキーメの問いかけにメキユは「降参……」と言いかけた。しかしミトナツコの頭に刺さっていた包丁が再び怪しく光り、暴れ始めた。

『!』

 包丁はなぜかユッキーメに向かっていく。

「だめだ、父ちゃんっ!!」

 包丁がユッキーメに襲いかかろうとした時、メキユは身を挺して盾になった。


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