
ぼっち─選択はあなたに─
第18章 バトルトーナメント【6回戦】
「──で、結局どうなんだ?」
「二人が無事だったのはいいけどよ、どっちが勝ったんだ?」
「俺たち、途中から何が起きたのかわかんねぇしな」
しんみりしたあと、会場がざわつき始めた。
ユッキーメもそこは判断に困り、勝負の判定を下せないでいた。
「レシピェールさん、メキユをお願い」
そう言うとユズリノは涙を拭い、会場を見渡した。
「皆さん、私は禁忌を犯しました。なのでこの試合の勝利は、メキユ・ヨミギャク選手です!」
ユズリノの言葉に、再び会場がざわついた。
『禁忌──ですか? じゃああの薔薇のツルは……』
ユッキーメが深刻な顔をしてユズリノを見つめる。
「はい──あれは私が発動させた呪いです」
『!!』
「その呪いは、素性のわからない者から教えてもらった呪いなんです。私は自分の弱さから、禁忌を犯してしまった。やめたとはいえ、神に仕える立場の職業についていたのにっ……」
『ユズリノ選手……』
ユッキーメはどうしたらいいかわからず、ザッハ伯爵に判断を求めた。
「どっちが勝とうが、何で勝とうがなど、私には興味ない。それよりも──その呪いの話を詳しく聞かせてもらおうか」
ザッハ伯爵はニヤリと笑うと、パチンと指を鳴らした。するとどこからともなく、黒フードを被った者たちが現れ、ユズリノを拘束した。
「二人が無事だったのはいいけどよ、どっちが勝ったんだ?」
「俺たち、途中から何が起きたのかわかんねぇしな」
しんみりしたあと、会場がざわつき始めた。
ユッキーメもそこは判断に困り、勝負の判定を下せないでいた。
「レシピェールさん、メキユをお願い」
そう言うとユズリノは涙を拭い、会場を見渡した。
「皆さん、私は禁忌を犯しました。なのでこの試合の勝利は、メキユ・ヨミギャク選手です!」
ユズリノの言葉に、再び会場がざわついた。
『禁忌──ですか? じゃああの薔薇のツルは……』
ユッキーメが深刻な顔をしてユズリノを見つめる。
「はい──あれは私が発動させた呪いです」
『!!』
「その呪いは、素性のわからない者から教えてもらった呪いなんです。私は自分の弱さから、禁忌を犯してしまった。やめたとはいえ、神に仕える立場の職業についていたのにっ……」
『ユズリノ選手……』
ユッキーメはどうしたらいいかわからず、ザッハ伯爵に判断を求めた。
「どっちが勝とうが、何で勝とうがなど、私には興味ない。それよりも──その呪いの話を詳しく聞かせてもらおうか」
ザッハ伯爵はニヤリと笑うと、パチンと指を鳴らした。するとどこからともなく、黒フードを被った者たちが現れ、ユズリノを拘束した。
