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ぼっち─選択はあなたに─

第18章 バトルトーナメント【6回戦】

「父ちゃ……おら……やったよ……」

 ボロボロになったメキユはうっすらと笑い、その場に倒れた。

「メキユっ……!!」

 ユズリノが真っ先に倒れたメキユに駆けつける。

「メキユっ……しっかりして! ごめんねっ……ごめんなさいっ!!」

 ユズリノは涙を流しながらメキユを抱き起こす。

「メキユっ……」

「……い……」

 その時、僅かにメキユの唇が動いた。

「……あったかい……」

「えっ……」

「ユズリノの……手……母ちゃんみたいに……あったかい……」

「…っ!!」

 ユズリノは目に涙を浮かべ、メキユを抱きしめた。

「ありがとう……メキユっ……!」

 ユズリノは号泣した。

 もう二度と彼女を傷つけまいと思った。
 そしてメキユのおかげで、凍りついていた自分の心が溶けていくのを感じた。

「ユズリノ……メキユちゃんっ……」

 そんな二人の様子を見て、レシピェールはおうおう泣く。

「ちょっと……せっかくのいい場面なのに、そんなオットセイみたいな鳴き声で泣かないでよ」

 そう文句を言いつつも、アバレセーラーも目に涙を滲ませた。



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