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ぼっち─選択はあなたに─

第24章 モンブラン城の秘密

 その後すぐ、 ラザニーア王国の兵士たちがザッハの屋敷に突入した。エルザたちは捕らえられたが、ザッハの行方を知るものはどこにもいなかった。

「──ヒカル!」

 レシピェールとヒカルのもとにクロードが駆けつける。

「クロードっ……!」
「すまない、俺のせいでこんな目に合わせて……」
「ううん、私の方こそっ……ザッハに余計なこと言っちゃってごめんなさいっ!」

 ヒカルとクロードはお互い無事なことにホッと一息した。

「レシピェール、ヒカルを助けてくれて感謝する」
「どういたしまして。あんたたちが無事で良かったわ」
「バットから話は聞いた。俺たちを助けるために作戦を立ててくれたって」
「そうだったんだ……ありがとうございます、レシピェールさん」
「しかしザッハの仲間らしき者が闘技場に現れて、俺たちは石化する呪いをかけられてしまった」
「なんですって!?」
「俺はこの指輪の力で石化を解くことができたが、ユズリノとメキユはまだ……」
「大変じゃない! あ、そういえばエメラルドのペンダント、ヒカルに返すわね」

 レシピェールは首から下げていたペンダントをヒカルに渡した。

「エマから取り返してくれたんですね、ありがとうございます」
「そのペンダントにも不思議な力があるみたいね。もしかしたらメキユたちの石化が解けるかもしれないわ」


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