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ぼっち─選択はあなたに─

第25章 居場所【選択7】

 しかしリュージンは少し考え込むと、

「……いや、今はやめておこう。彼女の心の準備もあるだろうし」

 先程のヒカルの表情を思い浮かべて、今はそうした方がいいと判断した。

「そうですか……わかりました」

 ナツミはちょっと残念そうな顔をする。

「ナツミ、ヒカルもレイナの宿屋で世話になっているんだ。だからあとでゆっくり話せばいいさ」

 バットがそう言うと、ナツミは大きく目を見開いた。

「そうなの? 彼女はいつからソルトの町に?」
「つい最近だよ。モンブラン城の崖の下でシャドーに襲われそうになっているところを、俺たちが助けたんだ。それで危ないからとりあえずソルトの町に案内したってわけ。な、クロード」

 クロードは頷く。

「そうだったんだ……」

 ナツミは自分がいない半年間、何があったのか少し気になった。
 
 本当は石化された時、もう二度とクロードには会えないだろうと思っていた。でも今こうして再びクロードのそばにいることができる。
 それは自分が神の子だからかもしれないけど、それでもいい。できるだけ長く──そして誰よりも自分のことを一番に見て欲しいと思っていた。

「ねぇ、クロード。半年間何があったのか聞かせて? 私、色々知りたいの」
「あ、ああ……」

 急に上目使いで見つめてくるナツミに、クロードは若干戸惑った。


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