無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「メキユちゃん、 大丈夫！？」

　ヒカルは扉を開けたと同時に、躓いて転んだメキユに駆け寄る。

「えへへ、大丈夫だ」

　メキユは嬉しそうだ。

「ヒガル、ご飯の準備が出来たべ」
「え……それを言うためにわざわざ？」

　ヒカルはキョトンとする。

「おら、ヒガルと仲良くなりたいだ！」
「！」
「アタシたちもよ、ヒカル。だからこうやってみんなで迎えにきたの」

　アバレセーラーもミトナツコも頷く。

「……っ……」
「もう、不器用な子ね。そんなところが守ってあげたくなっちゃうんだけど。ほら、アタシの胸で泣いていいわよ」

　ヒカルは無意識に泣いていた。

「ばかね、レシピェールの硬い筋肉より、あたしの柔らかいおっぱいに包まれた方が癒されるに決まってるでしょ？」
『へ°っと』
「なんですって！？ ナツコの腐敗臭を嗅いだら元気になるですって！？」
「ないないないない」
「──ふっ」

　４人のやり取りを見て、ヒカルは思わず笑ってしまった。

「あ、笑った」
「笑ったわね」
『ま°』
「ヒガル──行こっ」

　メキユはヒカルの手を握った。
　メキユの手は小さくて温かかった。

（みんな……ありがとう）