
ぼっち─選択はあなたに─
第7章 ソルトの町(2回目)【選択4】
「へい、らっしゃい! らっしゃい! もうすぐ陽が落ちるからラストオーダーだよ!!」
レイナの後をついて歩いていると、ちょうどさっきの中華料理屋の店が見えてきた。お団子頭の女性店員がチャイナ服を着て通行人に呼びかけている。
(ラストオーダー? まだ夕方なのに?)
「今なら全品半額だよ!! お得だよ!!」
(ぜ、全品半額!?)
ヒカルは『半額』という文字に弱かった。
しかしお金は持っていない。それにここは異世界、半額がどれくらいの値段なのかわからない。
店の中からは餃子のいい匂いが漂ってくる。ヒカルがそれにつられて店の中に入りそうになると、
「ちょっと、ヒカル!! なにやってるのよ! 私ずっと一人で喋ってたじゃない!!」
なぜかレイナが真っ赤な顔をして走ってきた。
「あ、ごめん。お腹すいて……」
「はあ!?」
「レイナ……」
「なによ!」
「……」
ヒカルはジッとレイナを見つめた。それはもう捨てられた子犬のように目を潤ませて見つめた。
「そ、そんな顔したってダメよ。あなた、お金持ってないんでしょ! そこまで面倒……」
「ハイハイハイ! 2名様ご案内~!!」
レイナの言葉を遮って、女性店員が無理矢理二人の背中を押した。
「ちょ、ちょっと私はっ……」
「お姉さんたち、可愛いから冷麺タダね~!」
「!」
「!」
するとそれを聞いたレイナは咳払いをすると、「それなら一杯頂くわ」と答えた。
レイナの後をついて歩いていると、ちょうどさっきの中華料理屋の店が見えてきた。お団子頭の女性店員がチャイナ服を着て通行人に呼びかけている。
(ラストオーダー? まだ夕方なのに?)
「今なら全品半額だよ!! お得だよ!!」
(ぜ、全品半額!?)
ヒカルは『半額』という文字に弱かった。
しかしお金は持っていない。それにここは異世界、半額がどれくらいの値段なのかわからない。
店の中からは餃子のいい匂いが漂ってくる。ヒカルがそれにつられて店の中に入りそうになると、
「ちょっと、ヒカル!! なにやってるのよ! 私ずっと一人で喋ってたじゃない!!」
なぜかレイナが真っ赤な顔をして走ってきた。
「あ、ごめん。お腹すいて……」
「はあ!?」
「レイナ……」
「なによ!」
「……」
ヒカルはジッとレイナを見つめた。それはもう捨てられた子犬のように目を潤ませて見つめた。
「そ、そんな顔したってダメよ。あなた、お金持ってないんでしょ! そこまで面倒……」
「ハイハイハイ! 2名様ご案内~!!」
レイナの言葉を遮って、女性店員が無理矢理二人の背中を押した。
「ちょ、ちょっと私はっ……」
「お姉さんたち、可愛いから冷麺タダね~!」
「!」
「!」
するとそれを聞いたレイナは咳払いをすると、「それなら一杯頂くわ」と答えた。
