
ぼっち─選択はあなたに─
第27章 西の森【選択9】
「僅かですが、魔術の気配を感じました」
「えっ……」
「あなたに悪意が向くように、何者かの働きがあったようです」
「!」
「恐らく相手は、私があなたのバックにいることを知っていたのでしょう。だからあの場で住民をシャドー化するよう仕向けた」
「そんなっ……」
(それならあの人は、私のせいで犠牲になってしまったというの──!?)
「どうしてっ……」
ヤクモはヒカルの胸元にあるエメラルドのペンダントを見つめる。
「まさか……ザッハ?」
ザッハは執拗にヒカルのエメラルドのペンダントを欲しがっていた。屋敷でエマをヒカルと間違えて連れて消えてしまったあとは、バーム教団と合流してモンブラン城へ向かったとヤクモから聞いていたが、まさかソルトの町に戻ってきていたなんて……。
でもザッハが戻ってきたのなら、必ず誰かが気づくはず──。
「恐らく、我々に顔を知られていないバーム教団の者がヒカル様に近づいたと思われます」
「……まさか……」
「ええ、ミーナ様ですよ」
「!」
ヒカルは信じられないという顔をする。
「どうしてミーナさんがっ……」
「彼女はそっくりなのです、最近バーム教団に入団した、異世界の少女──マナミに」
「!!」
ミーナが自分と同じ異世界から来た少女──!?
「えっ……」
「あなたに悪意が向くように、何者かの働きがあったようです」
「!」
「恐らく相手は、私があなたのバックにいることを知っていたのでしょう。だからあの場で住民をシャドー化するよう仕向けた」
「そんなっ……」
(それならあの人は、私のせいで犠牲になってしまったというの──!?)
「どうしてっ……」
ヤクモはヒカルの胸元にあるエメラルドのペンダントを見つめる。
「まさか……ザッハ?」
ザッハは執拗にヒカルのエメラルドのペンダントを欲しがっていた。屋敷でエマをヒカルと間違えて連れて消えてしまったあとは、バーム教団と合流してモンブラン城へ向かったとヤクモから聞いていたが、まさかソルトの町に戻ってきていたなんて……。
でもザッハが戻ってきたのなら、必ず誰かが気づくはず──。
「恐らく、我々に顔を知られていないバーム教団の者がヒカル様に近づいたと思われます」
「……まさか……」
「ええ、ミーナ様ですよ」
「!」
ヒカルは信じられないという顔をする。
「どうしてミーナさんがっ……」
「彼女はそっくりなのです、最近バーム教団に入団した、異世界の少女──マナミに」
「!!」
ミーナが自分と同じ異世界から来た少女──!?
