
ぼっち─選択はあなたに─
第10章 バトルトーナメント前日
「ナツミ……!」
あまりに衝撃的な事実に、クロードもショックを隠しきれない。
「やっぱり一人で行かせるんじゃなかったっ……」
「……クロード……」
(クロードにこんな表情をさせるなんて、やっぱり二人は──ううん、今はそんなこと考えてる場合じゃない! なんでナツミさんが石化したのか聞かないと!)
「じいさん、石化ってどういうことだよ!」
ヒカルが聞くよりも先に、バットが老人に食いかかった。
「あの日──わしは城の図書室で調べものをするためにモンブラン城へ向かったんじゃ。そこでナツミという少女と出会った。少女はヒカル、お主と同じ格好をしておった」
「!」
「その日は王妃様の誕生日でな、音楽が好きな王妃様のために、各地から楽団や吟遊詩人たちが演奏しに来ておったんじゃ。それはわしたちのいる図書室にも聴こえてな、みんな心地よい時間を過ごしておった」
そこまで話すと、老人の顔は険しい表情へと変わった。
「しかし突然、耳を塞ぎたくなるような不快な音が聴こえてきての……同時に体が動かなくなったんじゃ。気づけば、わしの体は石化されてしまった」
「!!」
まさかそんなことがあり得るのかと、クロードもヒカルもバットもゴクリと息を飲んだ。
「石化されてどれくらい経った頃じゃろうかの……ある日わしの石化が解けたんじゃ。目の前にはナツミがおった。ナツミはわしに向かって祈りを捧げていたんじゃ」
「!」
あまりに衝撃的な事実に、クロードもショックを隠しきれない。
「やっぱり一人で行かせるんじゃなかったっ……」
「……クロード……」
(クロードにこんな表情をさせるなんて、やっぱり二人は──ううん、今はそんなこと考えてる場合じゃない! なんでナツミさんが石化したのか聞かないと!)
「じいさん、石化ってどういうことだよ!」
ヒカルが聞くよりも先に、バットが老人に食いかかった。
「あの日──わしは城の図書室で調べものをするためにモンブラン城へ向かったんじゃ。そこでナツミという少女と出会った。少女はヒカル、お主と同じ格好をしておった」
「!」
「その日は王妃様の誕生日でな、音楽が好きな王妃様のために、各地から楽団や吟遊詩人たちが演奏しに来ておったんじゃ。それはわしたちのいる図書室にも聴こえてな、みんな心地よい時間を過ごしておった」
そこまで話すと、老人の顔は険しい表情へと変わった。
「しかし突然、耳を塞ぎたくなるような不快な音が聴こえてきての……同時に体が動かなくなったんじゃ。気づけば、わしの体は石化されてしまった」
「!!」
まさかそんなことがあり得るのかと、クロードもヒカルもバットもゴクリと息を飲んだ。
「石化されてどれくらい経った頃じゃろうかの……ある日わしの石化が解けたんじゃ。目の前にはナツミがおった。ナツミはわしに向かって祈りを捧げていたんじゃ」
「!」
