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お酒とオールバックに溺れる夜

第1章 第1酒 -出会いの味-

「甘くてジュースみたい...」

初めて飲んだカシスソーダは甘くて、
だけどほんのり苦くて、
切ない味がした。

アルコール初心者の私に、
飲みやすいお酒を
さりげなく勧めてくれた
その優しさが嬉しかった。

近寄りがたいオーラで
言葉使いも怖くて
夜色に染まってて

普通の日常を過ごしていたら
私とは
会うはずのなかった人。

冷たいはずのに
時々、とても優しい。

カシスの味は、
私が感じている純さんへの気持ちと
似ている気がした。

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