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妄想の世界

第9章 なにみてるの

頭のいい翔くんは時々考えすぎる

単純な俺は理解できないことも多いけど

ぐるぐる考えすぎて

こんがらがってるのをほぐしてあげたい

「んふっ…もう難しく考えないで
とりあえずそばにいる人には優しくしよ」

「うん…」

「じゃあとりあえず俺が翔くんに優しくする〜」

ギューッと抱きしめて耳たぶにキスした 

「ちょ…くすぐったいよ」

「だって翔くんいい匂いすんだもん」

「そんな事ないよ…
それに…ここ外だよ誰かに見られる」

「ん〜?もうバレてもいいじゃん」

「やだよ」

すぐに否定されて少し傷ついた

「だって…バレたら騒がしくされて
最悪別れなきゃいけなくなるよ
俺は智くんといつまでも一緒に暮らしたいもん」

なんだよ『もん』って…可愛いじゃねぇか

「俺も翔くんとずっと一緒がいいから
もう部屋入ろ」

手を引いて部屋に戻ろうとしたのに

「だから…ここは外だよ」

なんて手を払われた…

ちょっと傷ついたふりしてソファに座ったら

「ごめんね…ありがと」

珍しく翔くんから頬にキスされた

俺もお返しに唇に深いキスをした

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