テキストサイズ

もう一度、君に会えたら

第2章 反則

「センパイ、
僕とつきあってくれませんか?」

ドア向こうからは、声もなにも聞こえなくて
僕の告白をどう感じてくれているのかわからなくて

「センパイ、今、どんな表情してるんですか?」

無音にだんだんと不安がつのる。

「なんとも思ってない後輩から、こんなこと言われて…困ってますか?」

下唇をかんで息を殺して返事を待つけど、
なんにも気配がしない。

もしかして、脱衣室から外に通じる道がある?
カバンはこちらにあるけど、僕のことを怖がって逃げちゃったんじゃ…?

「センパイ?います?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ