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❇️片暉の残照❇️

第12章 お茶会と緊張の挨拶


「///へへへ、この瞳が癒しなんて…照れます」


私は薄い緑が広がるドレスの裾を眺め嬉しくなる。


「――――…」


すると、ポルギさんは驚いたように私を見つめる。


「ん?どうかしましたか?――――私の顔に…何か付いてます?」


ポルギさんに声をかけると、息を吸い再び私を見つめる。


「いや――――私の知り合いに……同じ笑いかたをする子がいたことを思い出して――――…その子は…大自然をギュッと詰め込んだ瞳をしていたなぁ…と…」


私は、キュッと胸が締め付けられた!


“お母さんだ!”


そう思ったが――――…私は口に出せなかった!


やっぱり、ポルギさんとお母さんは知り合いだった!


お母さんは私に比べて、深い緑色の瞳をしていたし…、昔、ミュトロンの学校に通っていたとお母様から聞いていた、沢山の解毒剤や薬品を作ったとも言っていた!


ポルギさんのご実家が薬草栽培農家だとしたら――――…出会っている可能性は高いとは思っていた!


それに、“ティアラ”の発見地や開発者などを考えるとお母さんの存在は消せない。


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