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雷鳴の夜

第14章 初耳

俺の手を握り繰り返す母親の手を翔が握る

びっくりして二人で翔の顔を見れば優しい微笑み

姉と義兄を足したような顔

母親の背中をそっと撫でる

「ありがう」

遠くで母親を探す声がする

「これ私の携帯の番号です
気が向いた時でいいです
翔ちゃんの写真や近況を送って下さい
手紙だとあの人に…」

「わかりました」

声が近くなる慌てて離れていく

後ろ姿を見送り翔を車に載せようとしたら

もう無表情に戻ってた

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