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雷鳴の夜

第14章 初耳

「そんな事…姉は早翔さんと出会って
翔を産んでとても幸せそうでした
きっと姉だけ残されて悲しむより
一緒に逝けて良かったんですよ
ただ一つ心残りは翔の事だろうけど…
俺が守りますから…姉とも約束しました」

「ごめんなさい…ありがう」

嘘だそんな事…どんな形でもいい

二人とも生きていて欲しかった

せめて姉だけでも…

こんなに打ちひしがれて老いた母親にそんな事

言えるわけもない

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