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エッチな女子達の事情

第4章 エッチな女子達の旅行①

ザシュ!!


何かが切れる音がした。
私は音に思わず、目を瞑った。


「……ッ……!!」


引きつったような声が、口から漏れる。
声の主は禰豆子ちゃんだろう。
私が目を見開くと、そこには衝撃の光景が広がっていた。


「ッ……!!」


耳と頬から血が流れている。
禰豆子ちゃんは痛そうに押さえていた。


(なんてひどい事を……!)


女の子の顔を傷つけるなんて、最低な男だ。
男の風上にもおけない。
私は怒りに顔を歪ませると、先輩を怒鳴りつけた。


「自分が叩かれたからって、ナイフで女の子を傷つけるなんて最低よ!!」


私が怒鳴りつけると先輩は「なんで? コイツが叩いてきたから悪いじゃん」と開き直った。
さすがにこれには呆れる。
叩かれたのは自業自得なのに。
この子のせいにするなんて!


「ぐ、っ……!」


禰豆子ちゃんは耳を押さえながらうずくまっている。
手は血で真っ赤に染まり、痛そうだ。


「大丈夫!? とりあえず止血して……!」


私は禰豆子ちゃんに駆け寄ると、そばにあるティッシュを抜き取り、耳に当てようとした。
だが……


「え、血が止まってる……!?」

あれだけ深く切られたたというのに、もう血が止まっている。

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