エッチな女子達の事情
第2章 加納由香
ひかるさんは私の服を整えると、身の回りを綺麗にしてから外に出た。
カラオケで会計を済ませ、入口にいる私に「おまたせ」と手を振る。
「ひかるさん」
私は手を振り返すと、ひかるさんの胸に飛び込んだ。
「由香ちゃんかわいい」
飛び込んだ私をひかるさんはギュッと抱きしめる。
愛おしそうに目を細めながらひかるさんは私の頭を撫でると、額に優しくキスをした。
「ッ……!」
不意打ちのキスに、私の頬が熱くなる。
「じゃあ、帰ろうか由香ちゃん」
ひかるさんは私の手を握ると、ゆっくりと繁華街を歩いてゆく。
あたたかい手に包まれながら、私はひかるさんの横を歩いた。
ああ、ようやく大好きな人に巡り会えたな……
幸福ってこんなに胸がいっぱいになるんだね。