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お兄ちゃんにバレた。

第1章 バレました。

" 性的な目で見てた "って…。
せめて、" ずっと前から好きだったとか " そういうちょっとロマンあるセリフを聞きたかったなんて内心思ってしまったのは内緒。一瞬触れただけの唇はすぐに離れ、また兄は喋り出す。

「ずっと優しい良いお兄ちゃんを演じてきたけどそろそろ限界。無理。春瀬ほんとに可愛いしえろいし、大学で変な虫がついてないか心配で狂いそうになる。俺は仕事だから大学について行く事は出来ないだろ?本当は春瀬が何処で何してるか逐一知りたいくらいだから、今度から報告してくれる??」

いつもは、" 春瀬、大学どうだった?ちゃんと友達できた " なんて優しく聞いてくれる兄。普段は言葉数もそこまで多くないのに、今日は別人の様に話す。そんな様子に驚きながら、アイスを食べ進めていた時だった、

「隣の部屋でおなにーしてます、も毎回報告な。」

「んッ!?」

またちょっとだけむせそうになる。
何かの聞き間違いかと思いたいが、真面目な兄の顔をちらり見ればわかる。どうやら本気みたいだ。
落ち着いてきていたはずの羞恥心が復活してきて、涼しい部屋で一人顔を真っ赤にして俯く。聞こえなかったフリをしようかといそいそアイスを食べる。ふと視線を感じると思えば、知らぬ間に兄はアイスを食べ終えて、わたしが食べる様子をまじまじと見ていた。

「あの…あんまり見られると食べずらい…」

「返事は?」

「へ?」

「ちゃんと報告してくれるよなァ、春瀬いい子だもんな?」

嫌ですとは言わせない様な高圧的な雰囲気。満面の笑顔が少し怖いのに、どうしてか心臓は高鳴り、下腹部が疼く。
でもすぐ " はい " なんて緊張からか言葉が出ずにいた。
するとアイスを食べていたわたしの手を掴んで兄は続ける。

「さっきは何考えて一人でしてた?俺が邪魔したからイけなかっただろ?早く部屋に戻っておまンこ慰めたい?でもだめ、これからは俺がする。ちゃんと報告出来ない悪い子は、俺がちゃんと管理してあげないとな?」

すぐに返事しなかった事を後悔…するわけもなく。
そもそも兄と不純な関係、行為を望んでいたわたしからすればチャンスなのだ。嬉しくて嬉しくて堪らないのを隠すように俯く。

「ほら、俺の顔みて、返事。」

ぐっと持ち上げられた顔、ばちっと視線が合う。嬉しさに頬の緩むわたしの表情を見て、ふっ、と笑った兄の顔は不敵だった。
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